BYODで「働き方改革」の実現を考えてみた(VMware Workspace ONE編)
IT推進室の畠山です。
市場を賑わしている、MDM、EMM、UEM製品ですが、今回はその中で仮想化製品では老舗のVMware社のWorkspace ONEについて、ハンズオンラボを使用したトライアルをやってみました。
VMware Workspace ONEとは
VMware Workspace ONEは、もともとAirWatchという会社が、開発したEMM製品でしたが、2014年にVMware社に買収され、同社の製品として提供開始されました。 その後、VMware Airwatchとして提供されてきましたが、現在はWorkspace ONEという製品名で提供されています。
トライアル開始
いよいよ、トライアル開始ですが、まずはWorkspace ONEの製品ページのハンズオン ラボを試す
から開始します。
Workspace ONE https://www.vmware.com/jp/products/workspace-one.html
移動したページのハンズオン ラボを試す
からログインしてハンズオンラボを開始します。
- ログインするには、My vmwareのアカウントを作成する必要があります。
- 作成したアカウントでMyVMwareにログインして、
新しい評価版を入手する
からVMware Workspace ONE ハンズオンラボ
を検索して登録します。 - vmwareからメールが届くので、MyVMwareから追加したハンズオンラボを開始します。
ハンズオンを開始できたら、右ペインのガイダンンスにしたがって、進めます。
注意:ハンズオンラボのサーバは英語版のOSとなるためキー配列が違います。
そのため、「@」の入力にはソフトウェアキーボードを使用する必要があります。
デバイスポリシーの設定
今回は、AD連携を行わずにユーザを作成して、Mac向けのポリシーを作成して制御を試します。
設定したポリシー(ガイダンスに記載)
- デスクトップのDocの表示サイズの変更と、表示位置の変更
- コントロールパネル内の省エネルギーとBluetooth設定の禁止
をデバイスポリシーに設定します。
クライアントMac側の設定
クライアントのMacにもEMMのサーバとポリシーを同期するためにアプリケーションが必要になります。
詳細は、ガイダンス内に記載されていますので、ここでは省略しますが、通常のアプリケーションのインストールと同様なインストールウィザードを使用したインストールが可能です。
なお、インストール中にサーバのポータルURL、グループID等の入力が必要になります。
クライアント用アプリ「Intelligent Hub」のプロパティ表示
デバイスポリシーを適用したデスクトップ
サーバ側のデバイスポリシー設定画面で、ポリシーを適応して数秒後に反映されました。
省電力設定アイコンとBluetoothアイコンがグレーになり、使用できなくなっています。
デバイスのロックと消去
デバイスのロック
デバイスの一覧から、対象のデバイスを選択して、上部のロック
をクリックします。
デバイスのロックを解除するためのロックコード(6桁)を設定して、デバイスのロック
ボタンを押すと、数秒後にMacが再起動されます。
起動後は、ロック解除コードの入力画面が表示され、正しいロック解除コードを入力しないと起動できなくなります。
デバイスの消去(トライアルでは、Workspace ONEで設定したポリシーを削除)
今回のトライアルでは、アプリケーションのインストールは行っていませんが、このツールでは、強制的にアプリケーションをインストールさせることも可能です。
今回は、エンタープライズワイプという機能を使用して、設定したポリシーおよびアプリケーションのみを削除することが可能です。
実施後の所感
- 設定できるペイロードの種類が豊富
- デバイス、ユーザそれぞれで、かなり細かいレベルでの制御ポリシーを作成できる。
- 自社の利用状況を踏まえた、最適なポリシー設計を行う必要がある。
- UIが微妙に統一されていない部分がある
- disable、ableの表現が統一されていないため、間違いが起きやすい気がする
- ローカライズ(日本語化)されておらず、専門用語的な表現が多用されているため、かなりの慣れが必要
- ポリシー適用から実際に反映されるまで、思ったより早かった
総合的にみて、ツール自体の機能、パフォーマンスは良い印象を持ったが、EMM製品の使用が初めてだったこともあり、ポリシー設定に若干戸惑った。
また、ポリシー反映して数秒後に使用中のMacのデスクトップが変更されるため、管理者のアクセス制御、アカウント管理を厳密に実施する必要があると感じました。
今後、他の製品についても検証を行い、比較できる記事を掲載したいと思っています。